一般小児外来について
風邪、発熱、咳、鼻水、腹痛、下痢、嘔吐など、日常的によく見られる症状を中心に診療します。アレルギーや感染症などの見極めと早期対応も大切にしています。
院長は感染症を専門とし、日本大学医学部小児科に14年間所属し、板橋区の地域医療に携わってきました。地域密着のかかりつけ小児科として、ご家族に安心の医療体制を提供します。

ミッケキッズクリニックの安心の心がけ
01. 小児科医が担当

受付から診察後のフォローまで丁寧に。
02. 緊急度に応じた受診

基本的には予約優先ですが、待合室での親子の様子にアンテナを張り、緊急度に応じて優先的に受診につなぎます。
03. 診察後のフォロー

お薬や診察後の対応の説明だけでなく、自宅でのケアについて丁寧にお伝えしています。
04. 高度医療機関との連携

ミッケキッズクリニックは大学病院を含む高度医療機関と連携を図っていて、必要に応じて速やかにご紹介可能です。
母親の観察力と
信頼関係に寄り添って
小さなお子さんは、言葉で症状を伝えるのが難しく、その代わりに「いつもと違う様子」でしか訴えられません。そんな微細な変化に気づいたお母さまの“第六感”は、診察の貴重な手がかりです。
当院では、来院時の問診だけでなく、お母さまの様子、持参されたメモの字や内容、表情の揺れまで診察の重要な情報として重視しています。忙しい診療の中でも、看護師が「何か気になるな…」と感じた瞬間を見逃さず、優先的に診察につなぐ連携体制を整えています。そんな観察と対応の積み重ねが、安心感につながる診療スタイルの礎です。

基本的な症状への丁寧な対応と見分け
発熱/風邪症状
- 37.5℃前後の微熱から、38℃以上の高熱まで、経過の違いを見逃さないようにしています。微熱が続く場合は隠れた原因を、急激な高熱には重症感染の可能性に備えます。
- 赤ちゃんの場合には水分摂取量や機嫌、ぐったり感なども含めた全体評価が重要です。母子手帳と併せて、生活環境やその日の様子も詳しく伺います。
鼻水/のどの痛み/咳
- 乾いた咳や湿った咳、勢いのある鼻水や透明な鼻水、乾いた咳や湿った咳、喉の痛みなど「症状の有無やその性状」に注目し、気管支喘息、急性上気道炎、急性下気道炎などに振り分けます。
- 鼻吸引や吸入に対しての苦痛軽減方法も提案し、お子さまの苦しさに寄り添って診療を進めています。
嘔吐/腹痛/下痢
- 原因がウイルス性か、便秘によるものかアレルギーかを見極めます。頻回嘔吐や多量下痢では脱水のサインになりやすく、脱水の評価や適切な水分補給方法、経口補水液の使い方も個別にお伝えしています。

こんなとき、どうしたら?
◼️原因:
インフルエンザウイルス(A型・B型)が原因です。主に冬季に流行し、飛沫感染や接触感染で広がります。
◼️主な症状:
発熱、頭痛、全身の倦怠感、筋肉痛、関節痛、咳、のどの痛み、鼻水などが出ます。特に乳幼児や高齢者、基礎疾患のある人では重症化のリスクがあります。
◼️診断と治療:
迅速抗原検査やPCR検査で診断します。抗インフルエンザ薬を早期に使用すると症状や合併症の軽減が期待できます。
◼️家庭での注意点:
発症後5日間、かつ解熱後2日(幼児は3日)経過するまでは外出を控えます。マスク着用、手洗い、室内換気を徹底し、家族内感染を防ぎます。
◼️原因:
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が原因の感染症で、飛沫感染・接触感染・エアロゾル感染により広がります。年齢や基礎疾患の有無によって症状の程度は大きく異なります。
◼️主な症状:
発熱、咳、のどの痛み、倦怠感、頭痛、嗅覚・味覚の異常など。子どもでは発熱・咳が多く見られ、消化器症状(下痢・腹痛)を伴うこともあります。無症状の場合もありますが、周囲へ感染を広げる可能性があります。
◼️診断と治療:
抗原検査やPCR検査で診断します。特効薬はなく、症状に応じた対症療法が基本です。重症化リスクの高い場合には、抗ウイルス薬や酸素投与が行われることがあります。
◼️家庭での注意点(最新基準):
厚生労働省の現行ガイドラインでは、発症後7日間は原則として外出を控え、そのうえで症状が消失してから24時間以上経過していれば外出可能とされています。症状が続く場合は無理をせず療養を延長してください。
家庭内ではマスク着用、手洗い、換気を徹底し、可能であれば部屋や食器を分けます。小さなお子さんがいる場合も、できる範囲で接触を減らし、共用部分は定期的に消毒しましょう。
◼️原因:
RSウイルスによる呼吸器感染症で、秋〜冬にかけて流行します。乳児期にほぼ全員が感染しますが、再感染もあります。
◼️主な症状:
鼻水や咳から始まり、悪化するとゼーゼー(喘鳴)や呼吸困難が出ます。特に生後6か月未満や心肺疾患・免疫不全のあるお子さんは重症化しやすく注意が必要です。
◼️診断と治療:
迅速抗原検査で診断できます。特効薬はなく、酸素吸入や吸引、点滴などの支持療法を行います。
◼️家庭での注意点:
呼吸が速い、胸がへこむ(陥没呼吸)、唇が紫色になるなどの症状があればすぐに受診してください。鼻水が多い時はこまめな鼻吸いで呼吸を楽にし、加湿も有効です。
◼️原因:
マイコプラズマ・ニューモニエという細菌の一種が原因で、主に5〜14歳の学童期に多く見られます。飛沫感染が主な経路で、家族や学校での集団感染も起こります。
◼️主な症状:
発熱や全身のだるさとともに、数日後から乾いた頑固な咳が出始め、2〜3週間以上続くことがあります。喉の痛みや頭痛を伴うこともありますが、初期は風邪に似た軽い症状で始まるため注意が必要です。
◼️診断と治療:
問診や聴診に加え、必要に応じて迅速検査を行います。治療はマクロライド系抗菌薬が第一選択ですが、耐性菌が疑われる場合は他の抗菌薬を使用します。
◼️家庭での注意点:
咳が長引く間は無理に登校させず、十分な休養をとりましょう。感染予防のため、咳エチケットやこまめな手洗いを心がけ、家族内でのタオルや食器の共有は避けてください。
◼️原因:
ヒトメタニューモウイルス(hMPV)が原因で、乳幼児〜高齢者に広く感染します。春先に流行することが多いです。
◼️主な症状:
発熱、咳、鼻水、ゼーゼーする呼吸(喘鳴)。乳幼児や高齢者では肺炎や細気管支炎を起こすこともあります。
◼️診断と治療:
迅速抗原検査やPCRで診断します。特効薬はなく、解熱薬や吸入治療などの対症療法を行います。
◼️家庭での注意点:
発症から1週間程度は感染力があるため、咳エチケットや手洗い、室内換気を徹底します。特に乳幼児や高齢者との接触に注意します。
◼️原因:
A群β溶血性連鎖球菌による細菌感染です。飛沫感染で広がり、冬から春に多く見られます。
◼️主な症状:
急な発熱、喉の強い痛み、扁桃腺の腫れや白い膿、首のリンパ節の腫れ、発疹(猩紅熱)など。咳や鼻水は少ないのが特徴です。
◼️診断と治療:
咽頭ぬぐい液での迅速抗原検査や培養検査で診断します。ペニシリン系などの抗菌薬を10日間内服することが推奨されます。
◼️家庭での注意点:
発症後24時間以上抗菌薬を内服すれば感染力は減少しますが、処方された期間は必ず飲み切ります。タオルや食器の共用を避け、手洗いを徹底します。
◼️原因:
ロタウイルスによる感染症で、乳幼児に多く見られます。冬〜春に流行します。経口感染(糞口感染)が主な経路です。
◼️主な症状:
嘔吐に続いて白っぽい水様便が数日〜1週間続きます。発熱や咳を伴うこともあります。脱水症状に注意が必要です。
◼️診断と治療:
便の迅速抗原検査で診断します。特効薬はなく、経口補水液や点滴で脱水を防ぎます。
◼️家庭での注意点:
嘔吐物や便からウイルスが大量に排出されるため、処理時は手袋とマスクを着用し、次亜塩素酸ナトリウムで消毒します。ロタワクチンの定期接種で重症化を予防できます。
◼️原因:
ノロウイルスによる胃腸炎で、冬季に多発します。経口感染(汚染された食品や手指、飛沫)で広がります。
◼️主な症状:
突然の嘔吐、水様性下痢、腹痛、軽度の発熱。症状は1〜3日で軽快しますが、乳幼児や高齢者は重度の脱水になることがあります。
◼️診断と治療:
臨床症状と流行状況から診断することが多いですが、便の迅速検査もあります。特効薬はなく、補水や安静が中心です。
◼️家庭での注意点:
嘔吐物・便の処理時は手袋・マスク着用、塩素系消毒を使用します。症状消失後も1〜2週間は便にウイルスが排出されるため、手洗いを徹底します。
◼️原因:
アデノウイルスによる感染症で、夏季にプールや水遊びを通じて流行することが多いですが、飛沫感染や接触感染でも広がります。
◼️主な症状:
高熱(38〜40℃)が数日続き、喉の強い痛みと咽頭の赤み、目の充血(結膜炎)を伴います。発熱により全身の倦怠感や食欲低下が見られることもあります。
◼️診断と治療:
症状の組み合わせと咽頭・結膜の所見で診断し、必要に応じて迅速検査を行います。特効薬はなく、解熱剤や点眼薬など症状をやわらげる対症療法が中心です。
◼️家庭での注意点:
学校保健安全法で登園・登校は「主要症状が消失した後2日間経過するまで」とされています。感染予防のため、タオルや枕カバー、食器の共有は避け、こまめな手洗いを徹底してください。
◼️原因:
主にコクサッキーウイルス(A群)が原因で、夏季に流行しやすい感染症です。
◼️主な症状:
突然の高熱(38〜40℃)と、のどの奥(口蓋弓や咽頭)にできる小さな水疱・潰瘍が特徴です。強いのどの痛みのため、飲食を嫌がることがあります。
◼️診断と治療:
症状と口腔内の所見で診断します。特効薬はなく、解熱剤や痛み止めを使いながら症状が落ち着くのを待ちます。
◼️家庭での注意点:
脱水予防が最も大切です。刺激の少ない冷たい飲み物やゼリー状の食品が飲み込みやすく、食欲がなくても水分はこまめに与えましょう。タオルや食器は共有せず、手洗いを徹底してください。
◼️原因:
エンテロウイルス(コクサッキーウイルスA16やエンテロウイルス71など)が原因です。夏季〜秋に多く見られますが、冬でも発生することがあります。
◼️主な症状:
手のひら・足の裏・口の中に小さな水疱や発疹が出ます。口の中の水疱は痛みを伴い、食欲低下の原因となります。発熱は軽度の場合が多いですが、高熱を伴うこともあります。
◼️診断と治療:
典型的な発疹の分布で診断します。特効薬はなく、痛みや発熱に応じた対症療法を行います。
◼️家庭での注意点:
便にもウイルスが含まれるため、発症後2〜4週間はオムツ替えやトイレ後の手洗いを徹底します。口内の痛みが強い場合は酸味や塩味の強い食べ物を避け、常温または冷たい柔らかい食事を心がけましょう。
◼️原因:
ヒトヘルペスウイルス6型または7型による感染で、生後6か月〜1歳ごろまでの赤ちゃんに多い病気です。
◼️主な症状:
突然の高熱(39〜40℃)が3〜4日続いた後、熱が下がると全身に赤い発疹が現れます。発疹は数日で自然に消えます。
◼️診断と治療:
熱が下がってから発疹が出るという特徴的な経過で診断します。治療は不要で、発熱時に解熱剤を使う程度です。
◼️家庭での注意点:
高熱の割に比較的元気なことが多いですが、まれに熱性けいれんを起こすことがあります。熱の経過や機嫌の変化を観察し、けいれんが起きた場合はすぐに受診してください。
■原因:脳の神経細胞が一時的に過剰に興奮することで起こります。原因はさまざまで、熱や感染症、てんかん、頭部外傷、代謝異常などが背景にあることがあります。初めての熱でけいれんする子はめずらしくなく、突発性発疹(通称とっぱつ)に伴うことが多いとされます。
■主な症状:突然の手足の硬直やガタガタとしたふるえ、意識がなくなる、呼びかけに反応しないなどの症状が見られます。数十秒〜数分で自然におさまることが多いですが、長引く場合や繰り返す場合は注意が必要です。
■診断と治療:診察時には、けいれんの様子・持続時間・前後の状況を詳しく伺います。可能であればスマホで動画を残してもらえるといいのです。原因が熱による一過性のものか、てんかんや他の病気によるものかを区別することが大切です。必要に応じて血液検査や脳波検査、画像検査を行います。治療は原因に応じて対応します。
■家庭での注意点:けいれんが始まったら、体を揺さぶらず安全な場所に寝かせ、吐物で窒息しないよう横向きにします。口に物を入れないでください。けいれんが5分以上続く場合、または繰り返す場合は救急要請が必要です。
■原因:生後6か月〜5歳ごろまでに多く見られ、高熱が引き金となって脳の神経が過敏に反応して起こります。遺伝的な体質が関与することもあります。
■主な症状:38℃以上の発熱に伴い、手足を突っ張る・がたがたとふるえる・意識を失うなどの症状が数分以内に出現します。多くは5分以内に自然に止まります。
■診断と治療:症状や経過から診断します。単純型熱性けいれんは後遺症を残さないことがほとんどですが、けいれんが15分以上続く、1日のうちに何度も起こる、左右どちらかに偏っているなどの場合は「複雑型」とされ、精密検査が必要です。治療は原則不要ですが、繰り返す場合は予防的に座薬を使用することがあります。
■家庭での注意点:けいれん中は慌てずに安全を確保し、発作の時間を記録してください。長引く場合は救急搬送を。けいれん後にぐったりしていても、多くは数時間で回復します。再発予防に座薬(ジアゼパム座薬、ダイアップ座薬®)を使う場合もありますが、完全には防げないことを理解しておきましょう。解熱剤はけいれんに影響しないとされています。
■原因:ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスなどのウイルス感染が最も多く、細菌や食中毒、アレルギー性の反応でも起こります。乳幼児では特に冬に多く見られます。
■主な症状:嘔吐、下痢、腹痛、発熱が主な症状です。繰り返す嘔吐や水様便で脱水になると、尿の回数が減る、口が乾く、元気がなくなるといったサインが出てきます。
■診断と治療:症状と流行状況から診断することが多いです。便の迅速検査を行うこともあります。特効薬はなく、治療は脱水予防を中心に行います。まずは吐ききって落ち着いたらオーエスワン®などの経口補水液を少量ずつ与え、必要に応じて点滴で水分・電解質を補います。
■家庭での注意点:吐物や便からの感染力が強いため、処理の際は手袋・マスクを使用し、塩素系消毒剤で清掃してください。嘔吐が続く場合は無理に食べさせず、まずはほんの一口から水分補給を優先しましょう。ぐったりして水分が取れないときは早めに受診してください。